長い歴史を持つ諏訪大社ですが、昔はどんなつくりだったのでしょうか? それをうかがい知る資料のひとつが「諏訪社上社古図」、通称「天正のボロボロ絵図」です。
現存する諏訪大社上社の絵図でもっとも古いものとされており、上社とその周辺が描かれています。「天正の」という名前が示すとおり、戦国時代末の天正期につくられたと伝えられていますが、現在の研究では江戸時代初期の様子を描いたものと考えられています。
社殿の構成や御柱が建てられている様子など、現在の大社と共通する部分も確認できる一方、後の廃仏毀釈運動で失われてしまった神宮寺や五重塔といった神仏習合の時代の様子を見てとることもできます。
ボロボロ絵図なんて名前で呼ばれていることからもわかるように、原本は折り目などの痛みも激しい状態ですが、模写したもの、模写をさらに模写したものも残されており、復元模写したものが神長官守矢史料館で展示されていたりします。
新たに見つかった模写図の原寸レプリカを展示
そんな上社古図の新たな模写が昨年発見されました。上社近くの個人宅から見つかったもので、明治の終わりごろにつくられたものと思われる絵図です。
この新しい模写図のレプリカが、9月1日から柏屋カフェ&ギャラリーで常設展示されます。諏訪大社上社本宮のすぐ近くにあり、無料で入ることができるので、気軽に立ち寄って見ることができますよ。
ほぼ原寸のレプリカは1.6m×1.6mという大きなサイズ。細かいところまでじっくり見ることができます。
また、A3サイズの縮尺版レプリカも頒布。初回限定50セットなので、手元にほしいという人はこの機会をお見逃しなく!
絵図を見てから参拝や周辺散策も楽しい!
江戸時代の様子を描いた絵図ですが、そこから神宮寺が成立したとされる鎌倉時代など、さらに古い時代の諏訪大社の様子を探ることもできます。
絵図を見てから現在の上社周辺を歩いてみると、かつての諏訪の姿も見えてくるかも。上社参拝などの際にはぜひ立ち寄って古図を見てみてください。
[上社古図原寸レプリカ常設展示]
- 展示開始
- 2024年9月1日(日) 15:00
- 会場
- 柏屋カフェ&ギャラリー(長野県諏訪市中洲830-2)
- 営業時間
- 10:00〜17:00
- 縮尺版レプリカ頒布価格
- 2,000円(A3版/初回限定50部)
- 入場料
- 無料
- 主催Facebook
- 諏訪大社上社周辺まちづくり協議会(https://www.facebook.com/groups/251331758747649)