長野県岡谷市のリンゴ園のなかにある「小さな絵本美術館」の分館として建てられた、もうひとつの美術館が八ヶ岳の麓にあります。高原エリアの原村にある「小さな絵本美術館 八ヶ岳館」です。
絵本を原画で読める場所
絵本作家のさとうわきこさんによって創設されたこの美術館では、絵本原画・絵画・古い絵本などのさまざまな展示に加え、絵本が自由に読める図書室や喫茶スペースでゆっくりと時間を楽しむことができます。
絵本美術館の魅力は、なんといっても“絵本が原画で読める”こと。印刷された絵本では味わえないような、原画ならではの魅力を感じられるんです。原画を眺めていると、絵のタッチや洗練された色彩の豊かさ、線の細かさ、躍動感、その絵に込められた思いが伝わってきます。お話の文章もいっしょに展示されているので、絵を見ながら絵本も読み進めることができますよ。
『おやすみなさいコッコさん』、『おつきさまこっちむいて』など
そんな絵本美術館で現在行われているのが、企画展「片山健展 絵本原画と油彩画」です。大胆さと繊細さを合わせもつ筆づかいと鮮やかな色彩で、子どもの世界をいきいきと描き続けている片山健。のら猫の日常を描いた『タンゲくん』、『おやすみなさいコッコちゃん』、『もりのてがみ』、『おつきさまこっちむいて』などさまざまな作品を残しています。
今回の企画展は、鉛筆、水彩などいろいろな手法を用いて描かれた作品のなかから、油彩画に焦点を当てた展示を開催。油彩ならではの立体感のある筆づかいは、片山健の創作活動のエネルギーがそのまま表現されていて、原画にしかない迫力を感じられます。代表的な絵本作品はもちろん、絵本美術館に寄託されている絵画作品も数多く展示されるのでお楽しみに!
冬季休館は11月26日から
なお、小さな絵本美術館は、寒い冬がやってくると同時に長いお休みに。八ヶ岳館は11月26日から冬季休館に入ります。「片山健展 絵本原画と油彩画」は今年度最後の企画展ですので、次に絵本の世界へ遊びに行けるのはまた来年の春。冬が訪れる前に、ぜひ足を運んでみてください。
[片山健展 絵本原画と油彩画]
- 開催期間
- 〜2024年11月25日(月)
- 時間
- 10:00〜17:00 ※11月は16:30まで
- 場所
- 小さな絵本美術館 八ヶ岳館(長野県諏訪郡原村原山17217-3325)
- 入館料
- 一般=800円、中高生=400円、小学生=300円、幼児=無料
- 詳細ページ
- https://www.ba-ba.net/企画展-1/