おいしい高原野菜や果物が集まる八ヶ岳山麓・諏訪エリア。そんな八ヶ岳山麓・諏訪エリアの暮らしと“今”がよくわかるスポットのひとつが、地元の生産者さんを中心に農産物が集まるたてしな自由農園です。
蓼科高原への道の途中にある茅野店と高原のペンションが集まるエリアに近い原村店があり、新鮮な野菜や果物、山菜・梅・春の七草など地元ならではの旬のものが並んでいて、楽しみながら季節の移り変わりを感じることができます。
1月初旬の今週は、諏訪地域でこの季節につくられる「凍み」の食材をピックアップ!
八ヶ岳の冬の伝統文化「凍み」の食材
1年のなかでも特に寒さの厳しい12月から2月は、土が凍ってしまうほど冷え込みが厳しい八ヶ岳西麗エリア。この地域では、そんな凍てつくような寒さのことを、「凍(し)みる」といいます。ですが、そんな極寒の冬があるからこそ生まれた昔ながらの文化もあるんです。保存食ともされている「凍み」の食材です。
「凍み」とは食材などを凍らせた後、日中の陽射しで乾燥させる加工方法のこと。天然のフリーズドライなんて呼ばれることもあります。生産量日本一を誇る長野県の特産・寒天のほか、お豆腐屋さんが冬にだけつくる凍み豆腐、各家庭で伝統的につくられている凍み大根、伝統的な自然食の凍りもちなど、さまざまな食材があります。晴天率が高く、冷たく乾燥しているという気候を活かした「凍み」の食文化には、人々の知恵や工夫が詰まっているんです。
味が染みやすいのはもちろん、太陽の光をたっぷり浴びてつくられるのでビタミンDを多く含んでいたり、自然の力で乾燥させた保存食なので無添加で安全だったりと、メリットもいろいろ。たてしな自由農園にも、地元でつくられた凍み食材が並んでいましたよ。
長野県茅野市を中心に、諏訪地域に伝わる「凍み」の食文化。今年の冬は、先人たちの知恵が詰まった凍みの食材で料理を楽しんでみませんか?