約1,000点もの所蔵作品を持つ北澤美術館
諏訪湖のほとりに佇む北澤美術館。1983年に開館して以来、東山魁夷や山口華楊など1960年代以降の現代日本画を中心にコレクションをはじめ、その後19世紀末フランスのガラス工芸家エミール・ガレとドーム兄弟、20世紀初頭のルネ・ラリックとパート・ド・ヴェール作品などを収集しました。
そして現在は、アール・ヌーヴォーからアール・デコのガラス工芸を専門に収集展示を開催。世界的にも貴重な作品を含め、約1,000点もの所蔵作品を持つユニークな美術館として国内外に知られる存在となりました。
そんな北澤美術館にて、2026年度の特別展として3月14日から来年の3月16日まで企画展が開催されます。水にまつわる魅力的な作品にスポットを当てた「ガレとドームアール・ヌーヴォーのガラス 水辺のやすらぎ 海の神秘」です。
ガラス工芸家たちが表現するアール・ヌーヴォーと清らかな水の世界
19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に流行したアール・ヌーヴォー。エミール・ガレやドーム兄弟の作品は、その芸術様式に見られる花やツタといった植物のモチーフや曲線的な装飾が印象的ですが、実はガラスは清らかな水にも例えられます。
ガレの故郷であるフランス北東部のロレーヌ地方は森と湖に恵まれていたため工芸の題材となっていたり、東洋との貿易で栄えたオランダの海浜風景は、異国情緒を誘うテーマとして古くから陶磁器の絵付けに好まれていたそう。ガレとドームはそうした伝統を背景に、当時ヨーロッパを席捲したジャポニスムの影響を受けながら、新しい芸術「アール・ヌーヴォー」を生み出していったのです。
また、深淵な芸術表現を追求したガレは、当時最先端の学問であった海洋学に興味を抱き、タツノオトシゴやクラゲなどそれまで知られていなかった海の生き物をテーマに、幻想的な世界を表現しています。
今回の展示では、海の生き物、海浜風景、水辺の風景や植物など、色とりどりに輝くガラスの魅力をひと味違った視点で楽しむことができますよ。
5月9日には、北澤美術館の主席学芸員による記念講演会「ガレとドーム、水と風景、自然の美」が行われ、月に1度の頻度では学芸員によるギャラリートークも開催されますのでお楽しみに。
ガレとドームの歴史や故郷の風景を肌で感じ、アール・ヌーヴォーの世界に触れられる北澤美術館へ、ぜひ足を運んでみてください。
[ガレとドームアール・ヌーヴォーのガラス 水辺のやすらぎ 海の神秘]
- 開催期間
- 2026年3月14日(土)~2027年3月16日(火)
- 時間
- 9:00〜17:00(最終入館=16:30)
- 場所
- 北澤美術館(長野県諏訪市湖岸通り1-13-28)
- 料金
- 大人=1,200円、中学生=700円、小学生以下=無料
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