長野県岡谷市のリンゴ園のなかにある「小さな絵本美術館」の分館として建てられた、もうひとつの美術館、高原エリアの原村にある「小さな絵本美術館 八ヶ岳館」が、冬季休館を終え、4月11日から今年度の営業を開始します。
絵本を原画で読める場所
絵本作家のさとうわきこさんによって創設されたこの美術館では、絵本原画・絵画・古い絵本などのさまざまな展示に加え、絵本が自由に読める図書室や喫茶スペースでゆっくりと時間を楽しむことができます。
絵本美術館の魅力は、なんといっても“絵本が原画で読める”こと。印刷された絵本では味わえないような、原画ならではの魅力を感じられるんです。原画を眺めていると、絵のタッチや洗練された色彩の豊かさ、線の細かさ、躍動感、その絵に込められた思いが伝わってきます。お話の文章もいっしょに展示されているので、絵を見ながら絵本も読み進めることができますよ。
小さな生き物の世界は私にとって、
大きな世界と同じくらい美しく大切だった。
―エルンスト・クライドルフ
そんな絵本美術館にて、今年度最初の企画展「アルプスが生んだ絵本画家 エルンスト・クライドルフの世界」が開催されます。
スイス・ベルン生まれのエルンスト・クライドルフは、精緻な観察眼と詩情あふれる表現で絵本を芸術の域に高め、ユーゲントシュティール様式を代表する画家として、スイス・ドイツ絵本の発展に大きく貢献した絵本画家です。
ユーゲントシュティール様式とは、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に流行した、花やツタといった植物のモチーフや曲線的な装飾が印象的なアール・ヌーヴォーを意味するドイツ式の芸術様式のこと。彼の作品には、草花や昆虫たちの精霊が息づき、物語の中で軽やかに幻想的な世界を繰り広げます。
今回の企画展では、そんな自然への深い愛情から生まれたクライドルフの絵本芸術を展示。代表作『花のメルヘン』をはじめ、『フィッツェブッツェ』、『くさはらのこびと』、『ちょうちょ』、『庭の夢』など、さまざまな作品の世界を楽しむことができます。
絵画・文学・デザインを横断する総合芸術ともいえる彼の作品。小さな命に宿る輝きや季節のうつろいを丁寧にすくい取った画面からは、自然と人との親密な関係が感じ取れます。時代を超えてなお新鮮な感動をもたらすその世界を、ぜひ体験しに行ってみてください。
[アルプスが生んだ絵本画家 エルンスト・クライドルフの世界]
- 開催期間
- 2026年4月11日(土)〜6月21日(日)
- 時間
- 10:00〜17:00(最終入館=16:30)
- 場所
- 小さな絵本美術館 八ヶ岳館(長野県諏訪郡原村原山17217-3325)
- 料金
- 一般=1.000円、中高生=300円、小学生=200円、幼児=無料
- 詳細ページ
- https://www.ba-ba.net/企画展-1/













