旅に出たことはありますか?
それはどんな理由で? どんな目的で?
2020年10月17日から11月23日まで、長野県上伊那郡辰野町で13人のサイクリストの写真とことばの企画展が催されます。その名も「目的のない旅展」。
13人のチャリダー(自転車冒険家)が世界を旅する中で出会った風景と、そのときに感じたことば、旅立ち前に感じていた想いをエッセイにして展示するというものです。
実は筆者は世界一周とかあてのない旅とか、こわいし大変だし無理!なタイプの人間です。最初にこの企画を見たときは、自分には関係のないことだな、と感じました。
それでも企画展の内容を読み進めていくうちに、少しほっとするような、自由な気持ちになったんです。
13人の旅人と編集社がつくる企画展
主催は「一般社団法人◯と編集社」というちょっと風変わりな名前の団体です。
「◯(まる)の未来にワクワクする人をふやす」をミッションに掲げるまちづくり会社で、「◯」の中にはその時々によって「まち」や「企業」「個人」「プロジェクト」といった言葉が入ります。
展示するのは、13人の自転車冒険家の写真とことばたち。内1人は、長野県岡谷市出身の小口良平さんです。小口さんは小学生の頃に兄と自転車で諏訪湖を一周した思い出から、自転車冒険家の道へ。約8年半、157カ国、地球4周分(約15.5万km)の自転車旅は、訪問国数で日本人歴代1位となっています。
世界157カ国を自転車一本で旅をするなんて本当に途方もないことですが、他の12名の経歴も凄まじい。プロフィールを読むだけで、クラクラしてきます。
目的なんて、なくたっていい。
やっぱり私には関係がなさそうだ……そう思ったときに、こんな言葉が目に入りました。
目的なんて、なくたっていい。
私たちは、行きたいから、旅に出た。
今の社会は、目的を求めすぎてはいないか。
今の社会は、理由を求めすぎてはいないか。
目的のない旅が、きっと私たちを少し自由にしてくれる。
どうでしょう。
「旅」の部分をいろいろなものに変えても、当てはまるような気がしませんか。
人から「なんで?」「どうして?」と聞かれて、それっぽい理由を言い訳のように用意してしまう。でも本当は「やりたいから、やってみた」だけだってこと、ありませんか?
「目的のない旅展」の“目的”の一つは、「やりたいから、やってみる」を後押しすること。大人も子どもも好奇心に正直になる瞬間をつくることなのです。
クラウドファンディング 実施中
現在、「目的のない旅展」は開催にかかる費用のクラウドファンディングを実施中です。
企画展の入場チケットのほか、企画展に参加する自転車冒険家のサイン入り著書やポストカード、うどんやスパイスセットなどバラエティに富んだリターン(返礼品)が用意されています。
旅が好きな人、自転車が好きな人はもちろん楽しい。そしてそうでない人もきっと、「未来にワクワク」する企画展のような気がしています。
旅に出られない今だからこそ、世界を想像し、好奇心を育てる機会にしてみてはいかがでしょうか。
クラウドファンディングのプロジェクトページはこちら。
開催期間 2020年10月17日(土)〜11月23日(月)
開館時間 9:00-16:30(入館受付は16:00まで)
休館日 月曜日
料金 大人500円/学生300円/小学生以下無料
会場 辰野美術館(長野県上伊那郡辰野町樋口 2407-1)
電話 0266-43-0753
主催 辰野美術館、(一社)○と編集社
詳細ページ https://mokutekinonai.com