『二十四節氣 神楽』は長野県下諏訪町、諏訪大社秋宮の目の前にある和食処です。
二十四節氣とは一年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けた24の期間のこと。太陰暦を使用していた時代に、季節を知る目安としてつくられました。現在でも「春分」「立冬」など、季節の節目を示す言葉として馴染みがありますね。
『二十四節氣 神楽』さんでは、日本の季節の移り変わりとともに、旬の食材を存分に使ったお料理をいただくことができます。
店内はこんな感じ。
カウンター席は今は使用しておらず、4人がけのテーブルが2席に2人がけのテーブルが2席。確実に入りたい方は予約がおすすめです。
素朴ながらも「ハレ」を感じる特別な食事
今回注文したのは、定番メニューの「神楽御前 900円(税抜)」。
2種類の焼きお結びと信州能平汁の御膳料理です。
まず、運ばれてきたときのほわぁ〜っと立ち上る香りにうっとり。出汁と、醤油と、味噌と、柑橘。複雑で幸せな香りです。
お結びは味噌味の「七福」と、お醤油味の「甘露」。
七福は神楽オリジナルの七福味噌を使用しています。信州味噌をベースに、信州の名産であるりんごやクルミ、クコの実、胡麻など7種の素材が練りこまれています。こっくり甘く、それでいて爽やか。めちゃくちゃおいしいです。
甘露に使用している醤油は、松本市の醤油蔵・大久保醸造店の2種類の醤油をブレンドし、鰹節と昆布の旨味と風味を加えたものだそう。なんといったら良いのか…今まで食べたことがない焼きおにぎりです。食べてみなはれという感じです(レポを放棄)。
信州能平汁。「秋分」(9月22日〜10月7日)の具材は大根、人参、結び昆布、大角豆(ささげ)、とうもろこし、飛竜頭でした。
濃い味ではないのだけど、ぐぐっと深みのあるしっかりしたお味です。
お結びと能平汁。シンプルで素朴な献立なのに、贅沢で特別なお食事。
追加でもう一品。
諏訪郡富士見町産の焼き椎茸です。
神楽さんには七福味噌だけではなくオリジナルの調味料がいろいろとあるのですが…
椎茸にこの「信州山椒オイル」を垂らしたら、ため息が出るおいしさでした。ぜひお試しください。
オリジナル調味料は購入も
七福味噌をはじめとするオリジナル調味料は店頭で買うこともできます。
「日常の中の非日常」をコンセプトとし、日本の季節の移り変わりと信州の風土を丁寧なお料理で味わう『二十四節氣 神楽』さん。
実はもう一つのコンセプトがあると言います。
それは「結び」。メニューのお結びにも表れていますが、信州の食と人、旅の人と地元の人、下諏訪の地域とお店…そういったものを「結ぶ」お店作りを目指しているとのことでした。
11月を目処にメニューを改定する準備を進めているとのこと。
どんなメニューになるのでしょうか、今から楽しみです。