<諏訪湖に残る巨大龍神伝説>諏訪の龍神さまを描く2人の女性アーティストをご紹介!【小平陽子さん・櫻井陽子さん】

諏訪湖の龍神さまを描く女性アーティストを取材!
目には見えない龍神さまを、どう描いているのか!?
最後は、絵本『諏訪の龍神さま』を企画した、『みんなのテンホウ』大石社長が描く龍神さまも登場!

こんにちは!諏訪旅ライターの「のだオバさん」です。
諏訪湖には龍神伝説があります。
あまりにも大きな龍神さまだったので、全国の神さまが出雲に集まる旧暦の10月、諏訪湖の龍神さまは出雲に行かなくても良くなったとか…。
詳しくは、こちらをご覧ください。

諏訪は出雲と同じ『神在月』だった!? 今も残る諏訪湖の巨大龍神伝説!〜絵本『諏訪の龍神さま』より〜
諏訪は出雲と同じ『神在月』だった!? 今も残る諏訪湖の巨大龍神伝説!〜絵本『諏訪の龍神さま』より〜
☑️諏訪は『神在月』という民話が残っていた! ☑️諏訪湖の龍神は超巨大だった!諏訪エリアに点在する龍神スポット! ☑️絵本『諏訪の龍神さま』の中から、「信濃には神無月がない」完全版を諏訪旅だけでご … 続きを読む

絵本『諏訪の龍神さま』

こちらの絵本に描かれている龍神さまが、とってもキレイですよね〜。

絵本の表紙は光るんです。(色校正チェック時の写真)

そして、こちらの龍神さまもすごいです!

題名『常世』

諏訪湖にまつわる龍神さまを描かれたのは、2人の女性アーティストです。
僕は残念ながら龍神さまが見えませんので、どのようにして目には見えない存在を描かれたのか!?すごく興味があります。
ということで、取材してきました!

諏訪の圧倒的な自然のエネルギーを絵にして全国へ!

お1人目は、岡谷市在住のグラフィックデザイナー・イラストレーター小平陽子さんです。

小平さんは、絵本『諏訪の龍神さま』の絵を描かれました。

民話『信府統記 泉小太郎伝説』より

民話『信濃には神無月がない』より

すごい迫力の龍神さまです。どうやって描かれたのでしょうか!?

「私はペンタブレットで描くデジタル絵画と、手描きを融合させた独自の技法で描いています。手描きのようにデジタルでどう表現できるのか、ずっと研究しています」

「デジタルデータの良さは、色々な物に展開できるところです。スカーフや風呂敷、トートバッグなど、身につける龍神さまも面白いなと思いました!
色んな形で諏訪湖の龍神さまが全国に広がると嬉しいです」

おー良いじゃないですか!ちょっとお借りして…どうかしら?❤️

スカーフ・風呂敷・トートバッグは、個展で販売中。

諏訪の温泉につかりながら、龍神さまをイメージする

ここで1つの疑問が。小平さんには龍神さまが見えているのでしょうか?

「いえ、私には見えませんので、イメージが降りてくるまで苦しみます。
経験値から、普通にリアルにはどんな絵も描くことができますが…
それ以上の表現は無いか?と、ありとあらゆる表現方法を調べたり、色んな角度から考えます」

すごく努力されているんですね!?

「苦しみはありますが、そこを通ると良い表現になると思っています。
全部を吸収した後は、イメージが降りてくるのを待ちます。
最近は湯船に入っている時は良いですねー。好きな露天風呂なら尚更いいです。 イメージが整理されてきます。

特に龍神さまは水の神さま。諏訪は温泉地、土地のエネルギーが凄いので、温泉に身体をまかせると、水や温泉を媒介して、自然界のエネルギーと繋がるのかなと思っています」

題名『諏訪の龍神さま“Circulation of water god”』

「こちらの絵は、下諏訪にある『毒沢鉱泉 神乃湯』さんに入り、外気を浴びている時にイメージが湧きました。
諏訪の圧倒的な自然の力と、伸びやかに天と地底を繋げる龍神さまを感じて頂けたら嬉しいです」

昨年2021年11月、長野県伊那市にある『かんてんパパガーデン』で開催された小平陽子展では、諏訪の龍神さまのタペストリーがダイナミックに展示されていました。
龍神さまに包まれる不思議な空間でした♪

小平さんと、うちの愛斗。…愛斗! なんて顔しているの? いつも美味しいお菓子をくださるお姉様よ!

今後は、どのような展開をお考えでしょうか!?

岡谷美術考古館さんで、企画展『小平陽子展~絵本 諏訪の龍神さまと縄文の癒し~』を開催しています(※2022年3月13日まで)。
全国で諏訪の龍神さまを伝える個展ができたら嬉しいです。

先日は、慶應義塾大学の学生さんとコラボし、メタバースという仮想空間で、諏訪の龍神さまの展示と学生さんたちが制作した動画の発表がありました」

仮想空間で諏訪の龍神さまを展示 ※その時のプレスリリースです。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000088763.html

「学生さんたちが、しっかりと諏訪の龍神さまを研究し、いかに地域活性化に繋げるかを考えてくださいました。神さまという概念を、現代のツールで浸透させ、幸福感へ繋げるアイデアは流石だなと思いました。
メタバースは、多くの若い人たちが見にきてくれました。メタバースの可能性を感じましたので、こういった試みもチャレンジしていきたいと思います」

なるほど〜小平さんありがとうございました!
話は変わりますが…実は僕も小平さんに描いてもらっているんですよ〜

龍神さまにしがみついているのが僕です(笑)
下には、長野県のソウルフード『みんなのテンホウ』のキャラクター・てんつるくんも飛んでいます。

僕が絵本『諏訪の龍神さま』の販促グッズとして作ったクリアファイルです。
小平さん、無理言ってすみませんでしたm(_ _)m ※クリアファイルは終了しました。

<小平陽子さん情報>
公式HP: https://yokokodaira.art/
絵本『諏訪の龍神さま』制作ドキュメンタリー動画:
https://www.youtube.com/watch?v=zfDN9YYSsow

人の“心の核”を描く龍画家

続いては、長野県辰野町在住の龍画家・櫻井陽子さんです。

櫻井さんは4年ほど前から龍神さまを描き始めたそうです。

題名『神からの贈り物』

櫻井さんが龍神さまを描き始めたきっかけは、何だったのでしょうか!?

「小さい頃から、龍の彫刻の画集を見るのが好きでした。絵を描くのも好きでしたので、龍や天使を描いていました。
将来は絵を描く仕事がしたかったのですが…才能が無いと感じ、諦めました。
そして、諏訪の専門学校で機械工学を学び、製造業で働きました」

…意外な経歴ですね。

「龍を再び描き始めたのは4年前です。知り合う人が、龍に関する人ばかりだったんです。なぜ私は毎日龍の話ばかり聞くのか?正直、不思議でした。
そんな時、偶然にも中学時代に描いた龍の写真が出てきました。それを見て、子どもの頃は絵を描くことが楽しくて好きだったことを思い出しました。

まだ龍を意識していない頃だったので、また龍だ。龍に縁があるのかなぁ…?と思いながら龍を描き始めました。

その時描いた落書きのような龍の絵がきっかけで縁が繫がって、龍好きな方達と知り合いました。 だんだん自分の世界が広がってきた時に、“龍の背に乗るってこんな感じなんだ”と思いました」

予祝花文字書道家・秋鳳(Shuho)さんとのコラボ作品

ステキな作品ですね〜

龍の背に乗る!? どんな意味でしょうか?

「“龍からの応援があり、流れに乗っている”という感覚です。
龍好きな方達が私の事を応援してくれているので、そう感じています。 龍だけじゃなく、宇宙好きな方達も応援してくれるので、宇宙からの応援もあるかもしれないですね!

本来の“自分の好き”を見つけて、それをやってみると自分にとって必要な人に出会ったり、応援してくれる人が集まり、広がっていくのではないかと感じています。
私に関わってくれる方達、応援してくれる方達には本当に感謝しています」

“光と影”があってこそ人間。生きるエネルギーになる

僕が一番気になっているのは、龍神さまをどう描かれているか!?
櫻井さんは、龍神さまが見えているのでしょうか?

「直接は見えませんが…龍を思うと動画になって頭に浮かんできます。
例えば、諏訪湖をぼーっと見ていると、頭の中で龍が躍動し始めます。近づいて来たら撫でてみたり、時には龍の目線になって上空から地上を眺めることもあります」

す、すごいですね! 楽しそう♪

立石公園から見る諏訪湖

「龍を感じたい時は、雨や川の音、アボリジニの金管楽器『ディジュリドゥ』などを聴きます。音の振動でイメージと繋がりやすくなります」

小さい頃から、空想するのが好きだったという櫻井さん。龍神さまの絵を通して何を伝えたいのでしょうか!?

「人間はそれぞれ、美しく神聖で愛がある存在だと思っています。でも、生きづらさを抱えて苦しんでいる人が多い…。
私は、人の“心の核”を描きたいと思っています。
例えば、“光と影”があるならば…誰もが影を嫌がると思いますが、光と影があって人間だと思います。陰陽があってこそ、生きるエネルギーが湧いてきます」

…おっ、少し難しい話になってきましたね💦具体的にお願いします。

「光と影には、良いも悪いも無いと考えています。ひとつの物を見方によっては、光にも影にもなる。
自分の影の部分を悪いと思い込んで、責めてダメだと思っていたことが、実は良いことだったりします。
誰もが目を背けたくなる影…そこには素敵なギフトがあって、成長や気づきがあるんじゃないかと考えています。その視点に気づくと人生が動き出します。

ですから、嫌なことがあったら立ち止まって自身の内面と向き合ってみる。
そしてどう改善できるだろう? 自分にとってどんなギフトがあるんだろう?と考えてみるのが大切だと思います。

私は、“影だろうが、光だろうがそのもの自体はとても美しくて尊い”というのを内面宇宙的な絵で表現していきたいと思っています」

ふ、ふかい話ですね〜。
こちらは櫻井さんが描かれた内面宇宙です。

「まずは絵を観ていただいて、心の動きを感じとってご自身と対話していただきたいです。気持ち悪いな〜でも何でも良いです。私は今こう感じているんだ!という“今を感じられる幸せ”を味わっていただきたいです。
自分を感じるというのは、自分を癒すということです。その先に、“自分の好きなこと”があると思います。
自分が心から好きなことを楽しく表現していれば、応援者が集まってくるかもしれません」

ありがとうございます!…確かに、僕も考えてばかりで“今”を生きていないと思います。まずは“今を感じられる幸せ”味わってみたいと思います♪

最後に、諏訪湖の龍神さまはどう感じられていますか?

「実は小学生の頃に、諏訪地方の龍神さまについて書かれた本を買ってもらって読んだことがあるのです。
子どもの頃から知っていたので、とても親しみを感じています。

“厳しいけれど、愛があり大きく優しい存在”で、諏訪だけじゃなく、もっと広い地域を優しく見守っていてくれていると思っています」

櫻井さん!ありがとうございましたm(_ _)m

<櫻井陽子さんの情報>
公式Instagram:https://www.instagram.com/soulart_yoko.s/
公式ネットショップ:https://ateliermasor.thebase.in/ 

今回は、僕が大好きな龍神さまに関わる方を取材できて楽しかったです♪
…あっ…思い出しました。この方にも龍神さまを描いてもらわなきゃ💦
絵本を企画した長野県のソウルフード『みんなのテンホウ』大石壮太郎社長です。
ということで、本社まで行ってきました。

テンホウさんの記事はこちら。
年間ラーメン200万食! 長野県民に愛される『みんなのテンホウ』の楽しみ方

急に訪れた僕に、戸惑う大石さん

大石さん! ちょっと龍神さまを描いて貰えますか? 諏訪旅の記事の最後に入れたいんです。

「えっ! 急になんですか?人様に見せられる龍神さまではないですよ…」

いえいえ、諏訪の龍神さまの発起人ですからお願い致しますm(_ _)m

渋々描きだす大石さん

…うん!?

待つこと3分…

「…できました。これで良いですか? お恥ずかしい^^;」

…えっと…可愛らしくて親しみやすい龍神さまですね☺️
大石さん、突然のムチャブリに答えて頂きありがとうございますm(_ _)m

大石さん作

民話に残る諏訪湖の巨大龍神伝説。
多くの方に興味を持って頂けたら嬉しいです♪

               

このエリアの最新ニュース

諏訪信仰と仏たち
オンラインショップ ハチカッテ