上諏訪駅から徒歩10分ほどのところにある「リビセン」ことリビルディングセンタージャパン。家や工場の解体の際に行き場を失った古材や古道具を引き取り、販売したりリメイクしたりしているお店で、地元だけでなく、全国各地からお客さんが訪れています。
そんなリビセンの1階にあるカフェがこの夏リニューアルしました。どんなカフェになったのか、お邪魔してきました!
より誰でも過ごしやすい場所に
カフェはリビセンの顔役でもある場所。リビセンは本格的にDIYを楽しんでいる人にはもちろんぴったりの場所ですが、あまり馴染みがない人は「古材」といってもなかなか足を運ぶきっかけがありません。
そんな人でもカフェへ行くという形なら行くきっかけになる。そんな気軽なきっかけの場所がこのカフェです。
今回のリニューアルでは内装が一新。レジ周りから何からまるっと新しくなっており、変わった場所をスタッフさんに聞いてみたときも「もう全部ですね(笑)」なんてお答えが。
ですが、なかでもまず大きな変化として紹介してくれたのは、意外や意外……トイレでした。
リニューアルレポートでいきなりトイレを紹介するなんて「なんで?」と思ってしまうでしょうが、実はここは今回のリニューアルの大きなきっかけのひとつになったところなんだそうです。
トイレで変わったのは大きくふたつ。ひとつは1か所だけだったトイレが3つに増えたこと。そしてもうひとつは「みんなのトイレ」ができたことです。
「みんなのトイレ」は車椅子でも入りやすい大きなトイレで、授乳やオムツ替えスペースなども用意されています。スタッフやお客さんに車椅子を使う人がいること、また代表の東野夫妻にお子さんが生まれたことから、いろんな人が使いやすい空間を意識するようになったのが、リニューアルの大きなきっかけになったんだそうです。
キッズスペースもより子ども連れの人がゆっくりできるように刷新。キッズスペースがあっても小さい子どもから目を離すことはできないので、結局親御さんもいっしょにいなければいけなくなることが多いですが、今回のキッズスペースは席のすぐ隣に。席にいても子どもの様子が見えるので、安心してカフェタイムを過ごせるようになりました。
6年間のリビセンの仕事が詰まった店舗
そして、もうひとつの大きなポイントは、お店の隅々のデザインです。
リビセンは販売だけでなく古材を使った空間デザインも行っています。オープンから6年が経ち、今では長野県内はもちろん、東京をはじめ、全国各地にデザインや施工を手がけたお店があります。
今回のリニューアルでは、そんなリビセンの6年間のお仕事がいたるところに反映されているんです。案内していただいているときも、「ここは○○のお仕事で使ったデザイン」「ここは○○のお店の壁」という感じで、あらゆるところでリビセンの過去のお仕事の話が。これまでのリビセンの歴史が詰まったお店なんですねえ。
もちろん使っているのはリビセンにあった古材。レスキューしたお皿やガラスを使ってつくっているリライフライトなど、リビセンのデザインやプロダクトのモデル店舗にもなっています。
古材といえば時間を重ねた風合いや色合いを活かすイメージが強いですが、今回のカフェではあえて表面を削って明るい色にした古材を多用し、明るいイメージに。風合いを活かすのももちろん古材ならではですが、明るく新しいイメージで古材を大事に使っていくのも新しい流れのひとつなんだそうです。古材のいろんな可能性を形にして提案する場所にもなっているというわけです。
これまでのリビセンの集大成であり、モデルルームでもあるカフェ。普通に過ごすだけでも楽しいですが、お話を聞いて知れば知るほど細かい部分に興味が湧く場所です。
DIYをしない人も楽しめる古道具やアイテムの数々
ちなみに、せっかくお邪魔したのでショップや古材や古道具を販売しているスペースも見せてもらったのですが、こちらも面白い! DIYをやっていない人にはちょっと敷居が高いイメージがあったリビセンですが、食器や小物も多く、ふらっと見ているだけでも楽しめちゃいました。
食器などはそのまま使うのはもちろん、小物入れにしたり、小さな薬瓶を一輪挿しにしたり、リメイクの素材にすることも。何に使うかいろいろ想像しているとついつい時間を忘れてしまいます。
意外なものもたくさん。なかには諏訪のパン屋さんでレスキューした紙袋なんてものもありました。
このほか、リビセンがリメイクしたアイテムがあったり、1階のショップでは古道具や古材を使った作家さんの作品などを販売していたり、DIYをやる人はもちろん、やらない人も楽しいものがたっぷりあります。
ワークショップやイベントも多いので、カフェリニューアルをきっかけにリビセンデビューしてみるのもいいのではないでしょうか。