約1,000点もの所蔵作品を誇る北澤美術館
諏訪湖のほとりに佇む北澤美術館。1983年に開館して以来、東山魁夷や山口華楊など1960年代以降の現代日本画を中心にコレクションをはじめ、その後19世紀末フランスのガラス工芸家エミール・ガレとドーム兄弟、20世紀初頭のルネ・ラリックとパート・ド・ヴェール作品などを収集していました。
そして現在は、アール・ヌーヴォーからアール・デコのガラス工芸を専門に収集展示を行い、世界的にも貴重な作品を含め約1,000点もの所蔵作品を持つ、ユニークな美術館として国内外に知られる存在となりました。
開館40周年記念の特別展
そんな北澤美術館が現在、開館40周年を記念して特別展を開催中! 19世紀末から20世紀初頭に活躍したフランスのガラス工芸家エミール・ガレの作品を集めた「エミール・ガレ、自然への眼差し -我が根は森の奥深くにあり-」です。
アール・ヌーヴォーの先駆者となった工芸家
エミール・ガレは、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に流行したアール・ヌーヴォーという芸術様式の先駆者とされます。アール・ヌーヴォーの特徴は花やツタなど植物をもしたモチーフや曲線的な装飾。ガレも草花や昆虫など自然のモチーフをデザインに取り入れた作品で1889年と1900年のパリ万国博覧会でグランプリに輝いています。
園芸愛好家で植物学者としても一家を成したガレは、生命の躍動を伝える表現を求めてこのデザインに辿りつきました。また、ガレの作品には、当時ヨーロッパで流行したジャポニズムの影響もうかがえるため、どことなく日本の趣も感じることができ、親しみのある作品となっています。
名作を通して、自然に注がれたガレの思いを探る
開館40周年を記念したこの特別展のキーワードは、ガレが座右の銘としていた「我が根は森の奥深くにあり」。
ガレの代表的な作品「ひとよ茸ランプ」をはじめ、「ドレス姿の猫」や美しく繊細な絵が施された数々の花瓶やランプなど、アール・ヌーヴォーのさまざまな作品たちから自然に注がれたガレの熱い思いを探ります。
寒くなってくるこの季節、暖かい美術館で、アール・ヌーヴォーの世界に触れてみませんか?
[エミール・ガレ、自然への眼差し -我が根は森の奥深くにあり-]
- 開催期間
- 〜2024年3月12日(木)
- 時間
- 9:00~17:00(10月~3月)
- 場所
- 北澤美術館(長野県諏訪市湖岸通り1-13-28)
- 入場料
- 大人=1,000円、中学生=500円、小学生以下=無料
- 詳細ページ
- https://kitazawa-museum.or.jp/exhibition/