水鳥を中心に100種類以上の野鳥たちが生息しているという諏訪湖。実は、コハクチョウや多くのカモ類などの飛来地としても有名なんです。そんな諏訪湖の冬の風物詩として毎年注目されているのが、白鳥の飛来。何千キロも離れたシベリアから越冬のために移動をし、ここでシベリアの春を待つのです。今年ももうすぐ飛来の時期がやってきます!
「白鳥の湖」として親しまれる諏訪湖
諏訪湖に初めて白鳥が飛来したのは1960年。初めてやってきたのは4羽のオオハクチョウだったそうです。飛来が定着しはじめたのは、1974年の2羽のコハクチョウからでした。当初は1桁の飛来数でしたが、徐々に増えていき、ピーク時には100〜200羽近く飛来することも。現在は飛来数が減ってきているものの、今も長旅の最終地点として白鳥が越冬する諏訪湖は、「白鳥の湖」として親しまれています。
例年12月の中旬頃から少しずつ飛来して、1月中旬にかけてだんだんと増えていく白鳥たち。一昨年のシーズンは20羽ほど、昨シーズンは例年にない少なさで最多飛来数が8羽、越冬する様子が見られたのは2羽のみでした。ですがそんな減少傾向のなかでも、今シーズンも12月初旬に無事最初の2羽が確認され、51季連続の飛来となりました。
白鳥たちは、湖上で羽を広げてくつろいだり、水中のエサを捕ったり、身体の熱が失われないようにクチバシを翼にしまってまるまったり……いろいろな過ごし方で冬を乗り越えます。
厳冬期には、結氷した湖面から白鳥を望むことができたり、天気の良い日には、富士山を背景に白鳥たちの姿を眺めたりすることも。諏訪湖で暮らす姿、冬を超えてシベリアへ旅立つ北帰行など、冬にしか見られない白鳥たちを、今年もお楽しみに。
[諏訪湖 白鳥飛来]