諏訪中央病院 玉井先生の『新型コロナと生きていくための説明書』

新型コロナウイルスの収束がなかなか見えません。

どこに行くにもマスク、どこに行っても見かけるパーテーションにうんざりする一方で、他人の行動が気になったり、どんなことならしてもいいの? どこまでなら遊びに行ってもいいの? とモヤモヤ考えてしまう方も多いのではないでしょうか。

長野県茅野市の総合病院、諏訪中央病院の玉井道裕医師は『新型コロナと生きていくための説明書』で、「どんなにしっかり感染予防をしても感染してしまうことはある」ことを前提に、正しい知識と優しい気持ちを持つことの大切さを説いています。

長野県でもコロナ感染者が増加し、まさに連日連夜の対応に追われる中、諏訪旅読者へのメッセージもいただきました。

一日も早い収束のためにも、新型コロナウイルスについて改めて復習しましょう!

玉井道裕
諏訪中央病院総合診療科医師。
4月に公開した『新型コロナウイルス感染をのりこえるための説明書』は、優しいタッチのイラストと解説がわかりやすいと評判を呼び、諏訪地域のみならず全国で拡散された。

コロナの感染は自動車事故と同じ

玉井医師:今の時期の目標は「コロナリスクとともに生きていく」ことになります。コロナリスクはゼロにはならず、かつ経済が回らないと人は生きていけません。どんなにしっかり感染予防をしても、残念ながら感染してしまうことはあります。その意味で、コロナ感染と自動車事故は似ています。まずはしっかり学び、感染しないための工夫をした上で、それでも感染してしまったときにあわてないように備えましょう。

感染しない/感染させないために

玉井医師:新型コロナのやっかいなところは、無症状でも人に感染させているところ。発症直前が一番感染力が高いと言われています。感染経路は「飛沫感染」「接触感染」「エアロゾル感染」の3種類。

いわゆる咳エチケットの他に、距離エチケット(2メートル以上離れる)、声エチケット(大きな声を控える)の3つのエチケットを知っていただきたいと思います。

 

どんなことならしても良いの?

玉井医師:基本的には人が密集する場所には行かないこと。そして感染が流行しているときには、お年寄りや病気がある人になるべく接しないことを心がけてください。何らかの症状があった際には、まずは家から出ないこと、記録をとることなどあわてずに対処していただけたらと思います。

 

最後に ー読者へのメッセージ

玉井医師:このウイルスは人間社会の弱い所を狙ってきています。社会的にも身体的にも精神的にも弱い部分を攻めてきています。ウイルスならまだしも、私達人間が弱い立場の人を攻撃することはあってはなりません。差別をなくすためには、正しい知識が必要です。不安や恐怖に負けないように、正しい知識を身につけ、優しさと感謝の気持ちを忘れずにもち、毎日を楽しく過ごしましょう!

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諏訪エリアに遊びにくる人、帰省する人、諏訪エリアから遊びに行く人、諏訪に留まる人、観光客を受け入れる人…それぞれがそれぞれの思いで過ごしていることかと思います。

一日も早く、マスクを外して大声で笑える日が来ること願って、できる限りの感染予防に努めましょう!

『新型コロナと生きていくための説明書 』全編は玉井医師のYoutubeで公開されています。
より詳しい解説はこちらの動画からチェックしてみてください。

PDF版:パート1   パート2