☑お客さん入れ替え時は結構ハード
☑こだわりのキャラメルポップコーン
☑地元に映画館あるって。。。いいよね
岡谷市には諏訪郡で唯一の映画館「岡谷スカラ座」があります。
僕が大学に入る頃(約20年前)は、岡谷スカラ座の他にも諏訪市に2箇所、茅野市に1箇所、全部で4箇所映画館がありました。
しかし今では「岡谷スカラ座」だけとなっています。
1962年10月13日に洋画専門館岡谷スカラ座(1号館)及び喫茶スカラ座として創業し、1984年に喫茶スカラ座を閉店してから少しづつ施設を拡張し、現在の形となりました。
2009年12月には長野県内で最も早く3Dを導入しました。
この時の3D映画「アバター」の時には、道路まで列ができていたのを覚えています。
今回はそんな「岡谷スカラ座」で職場体験をさせていただきました。
普段、映画を見に訪れただけでは分からない事ばかりですが、職場体験を通して、少しでも皆さんの知らない事をお伝えできればと思います。
今回、半日という短い時間でしたが、職場体験として携わらせていただいた職務は、
①映画が終わってから次に映画が始まる間(お客さんの入れ替え時)に行われる業務
②各所の消毒作業
③上映中の間に実施されるホールや階段等の掃除
主にこの3点です。
まず、①の業務ですが、スカラ座は全部で7つのシアターがあります。
その中で、今回担当として任命されたシアターは3と7(当然スタッフの方がついてくれました)。
そうなんです。当然なのですが、1人1シアターではないのです。
1人で複数のシアターを掛け持っているので、例えば3のシアターの入れ替え業務が終わって、5分後には7のシアターでお客さんが帰られる際に御礼の挨拶ができるように涼しい顔で待っていないといけないのです。
「基本的に同じ建物内だからそんなに大変じゃないじゃん」と思ったあなた……
しばきます。いやっ、しばきあげます。
シアターから出て来られた方々に「ありがとうございました」と御礼の挨拶と同時に、お客様が持っているゴミを頂き、ゴミ箱へ捨てる作業をします。
当然ですが、人数が多ければ多いほどゴミの量も多いのです。
その仕事が終わったら、シアター内の掃除をします。
「基本的にそんなに汚れてないでしょ?」と思ったあなた……ポップコーン舐めないでください……
ポップコーンの落ちている量が想像以上にあるのです。しかも、座席の真下より背もたれ側に落ちている事が多いため、覗き込んで確認したり、掃き出したりするのが、結構面倒……
かつ、今回担当させていただいた映画が「ドラえもん」。
映画ドラえもん=子供=ポップコーン+ジュース。
そりゃっ、ポップコーン落ちますよね。
職場体験前日に岡谷スカラ座にて家族で「ドラえもん」を見させていただきましたが、息子2人ともポップコーンしっかり落としてましたもん……
自分で掃除しながら思いましたね。
スカラ座のスタッフさん、すまん…と(笑)
※集めたポップコーンは僕が美味しく頂きました。
そしてこの掃除を終えると、無線にて掃除OKという連絡を入れます。
すると、次の回の映画を見に来ているお客様をシアターへご案内する事ができます。
ちなみに、次の回が始まる10分前には掃除が終わり、お客様をご案内するスケジュールとなっています。
入っているお客様が多いと、ゴミの回収に時間がかかり、シアター内の掃除の時間が短くなるため、動きがものすごく早くなります。
かと言って掃除が手抜きになる事はありませんのでご安心下さい。
終わったらすぐに、別シアターに行き同じ事を繰り返します。
そのため、各シアターの放映スケジュールはものすごく綿密に組まれているのです。
「忙しいなら余裕持って計画組めばいいじゃん」と思ったあなた……
それをするとレイトショーが遅くなってしまうという事と、放映回数が減ってしまうのです。
その為、綿密なスケジュールを組む事が非常に大事という事が分かりました。
更に次の回の映画が始まった際に、本編の映画が始まるまでスタッフの方が後ろに立っている事があります。
これは、本編が問題なく始まったか否かを確認しているのです。
問題があるとすぐに無線で連絡が入ります。
職場体験して分かったのですが、結構やる事があるのです。
次に②の消毒作業です。
これは新型コロナウィルスが出てきてからかなり気を使って実施しているとのことです。僕はアルコールで拭き掃除できる箇所を主に消毒しました。手すりや扉の取っ手等を念入りに何回も消毒します。
これははっきり言って、新型コロナが出てきてからの主な仕事の為、以前よりも仕事量が増えたのです。あっ、ちなみにこの掃除している人は僕ではありません。支配人です(笑)
当然ですが、手すりは本館・別館、扉はシアターやトイレの取っ手まで全て消毒しています。
次に③のホールや階段等を掃除をしました。
この作業は映画上映中に実施しているため、お客様は基本的にあまり見る事がないと思います。映画が放映されている最中に掃除機を持って掃除させていただきました。
ちなみに掃除機はダイソンです。
そう、ダイソンなのです…。
そのダイソン掃除機を使って落ちているゴミを吸い上げていきます。
この掃除機一つとってもしっかりお客様の事を考えられており、ゴミが落ちていたら局所的に吸い上げて綺麗にします。
これは、掃除機の音が最小限となるように考えられているのです。
とはいえ、シアターに入るまでに扉が2枚あるため、掃除機の音が聞こえる事はないと思うのですが、それでも気を使い掃除をしています。
とにかく、映画の放映中は消毒や掃除を繰り返しているのです。
映画館って面白くて、来られた方々が楽しく過ごせるような工夫が随所にしてあります。
現在は「ドラえもん」の映画を放映中のため、過去のドラえもん映画の付録(おもちゃ)が飾られています。
これを見た我が家の息子2人はテンションあがっておりました。全部欲しいと……
つか、親である僕もこれは欲しくなりました。
今回の「ドラえもん」はタイトルに恐竜が入っているため、壁から恐竜が出ていたり(決してジュラシックパークから出しっぱなしという事ではありません。多分。)
他にも、年末ロードショー予定のポケモンの撮影スポットがあったり(あっ、これ僕です)。
後ろ姿が大きくみえますが、
大学時 体重48Kg 体脂肪率4%
現在 体重67Kg 体脂肪率24%
大学時代からすると、少し体重が増えました。
劇場だけでなく、SNSでの発信でも工夫されており、今上映している「今日から俺は!」になりきって発信していたり
過去には「パラサイト」のポスターになりきっていたりと、スタッフの皆さんが楽しんで働かれています。
今年は新型コロナのため、岡谷スカラ座さんも緊急事態宣言の時には営業はしておりませんでした。
そして今でも従来の客数が戻っておりません。
お客様に安心して来ていただけるように、消毒・清掃を徹底し、各所に消毒液を置き、お客様が自由に消毒できるようにも工夫しています。
入口には体温が確認できる機器も設置しています。
座席も一席開けて座るような対策をとっています。
我が家も親・子ども関係なく一席空けて「ドラえもん」を見ました。
正直、離れて見なければならないため、保育園の子どもがぐずらずに見る事ができるのか不安でしたが、全く問題なく2時間ゆっくり映画を見る事ができました。
ただ1回だけ子どもに声を掛けられました。「ポップコーン終わっちゃった」と……そうね、1つを4人で分けた上に、父ちゃんが少し多めに食べたからね……すまん息子。
「岡谷スカラ座」のキャラメル味のポップコーンは、キャラメルを多めに使用しており、どれを食べてもしっかりキャラメル味がついているため、本当に美味しいのです。
遊園地でポップコーンを食べる事があるのですが、薄味の物が多々あります。
「岡谷スカラ座」のポップコーンはそれがないため、ぜひ食べてみてください。本当に美味しいのです。
なぜ、今回「岡谷スカラ座」に職場体験をお願いしたかと言うと、僕、映画大好きなんです。
過去には、異なる映画を1日4本見ました。入って出ての繰り返しです。朝から夜まで映画館でした。
そこまで映画を好きになったきっかけは、中学の時に山田洋二監督、西田敏行さん主演の「学校」という映画を父親と見た事です。
当然、小学校の頃は「ドラえもん」等のアニメ映画を見た記憶がありますが、本当に映画を好きになったのは「学校」という映画を見てからです。
中学生という反抗期真っ只中の時期に、映画好きの父親に連れて行かれて、父親と一緒に見た映画の内容がすごく心に響き、その記憶が今でもずっと残っているのです。
そしてその映画を見た場所が「岡谷スカラ座」なのです。
自分の町に映画館があるってものすごく素敵で特別な事なのです。
冒頭にも書きましたが、諏訪郡には4箇所あった映画館も今では「岡谷スカラ座」だけとなってしまいました。
松本には「松本シネマライツ」や「イオンシネマ松本」等の俗に言う、シネコンが出来ました。
ただ「岡谷スカラ座」は本当に昔から地元に根付いて営んできている映画館なのです。
よく「ミニシアターは大事にしよう」という謡い文句をSNS等で見る事がありますが、「岡谷スカラ座」のように「ミニシアター」でなくとも、昔からその地で頑張っている映画館もあるのです。
今年は新型コロナウィルスでお客さんが激減しています。
今は使用客席を減らしたり、消毒したり等の対策をして営業しています。
それでも人気のある「ドラえもん」も、例年と比べると減っているとの事です。
当然、新型コロナの感染の心配がある方々もいらっしゃるため、「皆さん映画を見に来ましょう」とは積極的に発信できませんが、対策をしながら映画を見ようと思っている方はぜひ「岡谷スカラ座」に行ってください。
心配で映画館に行かれない方々も、新型コロナの心配がなくなった際には、ご家族や恋人、友人達と映画を見に行って下さい。
地元に映画館があるってものすごく贅沢なのです。
新型コロナの影響で新作映画も今年は少ないのですが、12月25日にキングコング西野亮廣さん原作の「えんとつ町のプペル」という絵本を映画化したものが上映されます。
これ、原作の絵本読みましたが、超絶いいんです。
東宝の予告編です↓
頑張っている人の背中を押してくれる映画だと思います。
家族でも恋人とでも友人とでも楽しめると思います。
あっ、僕は一人で行くと思いますが(笑)
洋画の新作は少ないですが、邦画は新作がありますので、ぜひ映画館に足を運んでみてください。映画館のスクリーンで映画を見るって最高です。
スタッフさんの動きを気にしながら見ていただけるとちょっと面白いと思います。
後ろにいるスタッフさんが、本編が始まると、「しれーっといなくなりますので」…。
次回もどこかで職場体験をさせていただこうと思っています。
「岡谷スカラ座」の皆様、貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。
ちなみにこの日、一緒に働かさせていただいた皆さんと集合写真を撮りました。
ポーズは任せました。その結果がこちらです↓
(ドラゴンボールの過去映画のポーズとの事です)
後ろの社員さんは直立。
前のスタッフさんがドラゴンボール。
一つ心配事が……
おいっ。スカラ座大丈夫か(-_-;)???
スカラ座に映画を見に行った際には、ぜひこの方々を見つけてあげて下さい。
そして、遠くから温かい目で見守ってあげて下さい。
僕が言うのも何ですが、仕事はきっちりします。
そして何より、映画を好きな人達が楽しそうに? 働いています(マスクをしているのでわかりづらいですが)。
岡谷スカラ座
HP:https://userweb.alles.or.jp/scalaza/index.html
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ライター紹介 河西 正輝(通称ルー)一級建築士事務所 : Syu設計室 (Syu Archi Planning) 代表 住宅から病院建築まで幅広い建物の設計に従事しています。 |