「やなのうなぎ 観光荘」は岡谷市、諏訪湖から流れる天竜川沿いにある鰻屋さんです。
市街地から離れて天竜川沿いに辰野方面に向かっていく途中、ほぼ辰野、くらいの位置にあります。良いとは言えない立地のはずなのですが、お客の絶えない人気店です!
広い駐車場と長い待合ベンチが繁盛ぶりをうかがわせますね。
入り口前にも駐停車スペースがありました! 高齢の方やお身体の不自由な方はそちらをご利用ください。
たっぷりの薬味でいただく観光荘の「やなまぶし丼」
今回は奥のお座敷に通していただきました。
さて注文!! 定番のうな重か、ひつまぶしか……と悩みつつ、頼んだのがこちら。
観光荘オリジナルメニューの「やなまぶし丼」です!
うなぎの横にはわさびとネギ。ここにタレをかけて…混ぜて…うなぎに乗っけて…いただきます!!
はあ〜〜〜しあわせ〜〜〜。
こんなに薬味乗っけちゃって大丈夫かなと思いましたが、意外といける。
①薬味がツーンときて ②甘めのタレとうなぎの脂がまろっと口に広がったところに ③白ごはーん!!という魅惑のコンボです。
ご飯は普通盛りでも240g。なかなかの量ですが、このうなぎを2段食べるならそれぐらいは必要ですね…
小盛り、大盛りの調整もできますし、足りない!ってなったらライス単品で追加注文もできます。
厳選した太くて大きなうなぎを炭火焼きに。
「観光荘」の3代目社長、宮澤健さん。観光荘は健さんのお祖父様が1954年に“うなぎのまち”と呼ばれる岡谷市で始めたお店です。
健さんはなんと元バンドマン! いずれ観光荘を継ぐと心に決めつつ、高校卒業後はギターをつくる専門学校に進学。バンドを組み、CDのリリースも果たしたそうです。同時に調理師学校で調理と経営を学んだ後、都内の飲食店で経験を積み、27歳でUターン。2019年に代表取締役に就任しました。
ーー観光荘のうなぎの特徴はなんでしょうか?
大きくて太いうなぎを厳選して使用しています。通常、関東で使われるうなぎは一匹200g程度なのですが、観光荘では一匹400gの重量のあるうなぎを仕入れています。
厚みのあるうなぎを使うことで、観光荘の代名詞「蒸さずにじっくり炭火焼き」したときにふっくらと仕上がります。
ーーニホンウナギということで国産のうなぎなんですか?
ニホンウナギとは品種の名前で、観光荘では国産と併用して輸入のうなぎも使っています。輸入のうなぎというと良くないイメージをお持ちの方もいますが、輸入のうなぎは高品質で国産よりも高値になることもあります。残留農薬についても厚生労働省の厳しい基準が設けられていますので、安心しておいしいうなぎを召し上がっていただければと思います。
ちなみにスーパーで安く買えるうなぎはニホンウナギではなく、アメリカウナギやインドネシアウナギがほとんどです。
ーーそうなんですね! 知らなかった。
大きく太いうなぎを使うのは、おいしいうなぎを提供するためというのはもちろんですが、資源の保護につなげたいという気持ちもあります。大きなうなぎを使うことで、1人前あたりのうなぎの数を減らすことができます。ご存じの通りニホンウナギは絶滅危惧種でもあるので…うなぎの食文化を守るためにも、一匹一匹を大切に使用したいですね。
観光荘の経営理念は「一歩前進!元気が一番!笑顔の前に笑顔あり!」。
蒸さずにじっくり炭火焼きしたうなぎは、外はパリッと、中はふっくら。甘めの秘伝タレとジューシーな脂が絡んでーーどうしたって元気でちゃいますし、笑顔になっちゃいます!
みなさんこの味を求めてくねくね道を走ってくるのでしょうな…。
インターネット通販も充実しているので、お店に行けないという方もぜひ味わってみてください!