実は楽しい地元旅! ひとり旅で満喫する雪化粧の横谷温泉旅館

ひとり旅に出たい。ライターの小林です。

予定も立てずに出発しても誰にも文句を言われないし、ずっと旅館でゴロゴロしていても問題ない。自由気ままに過ごせるのがひとり旅です。

なかでも温泉旅館なんかは最高です。ゆっくり温泉を楽しんでダラダラできちゃいます。

諏訪エリア周辺はそういうゆっくりできる温泉宿がたくさんあります。地元ゆえにこれまでほとんど泊まったことがなかったんですが、遠くに旅行に行くのを控えるようになって見渡してみると、泊まりたくなる宿が自分の家の近くにたくさんあるのに気づきます。
これは地元旅の時代が来てるのでは……?

渓谷の露天風呂をひとりで満喫したい……!

そんな気持ちもあって、この冬実際に地元を旅してみることにしました。行き先は蓼科高原の横谷渓谷。春から夏にかけては高原の新緑や涼しげな渓谷の景色、秋には紅葉が美しい場所です。

ここには大正12年(1923年)から続く横谷温泉旅館という旅館があります。横谷渓谷の目の前にあり、渓谷を見ながら入れる露天温泉があって、冬の時期にはタイミングがよければ雪景色が楽しめちゃうお宿です。

雪景色の横谷温泉旅館。

黄金色の露天温泉が名物です。

こんなところでゆっくりしてみたい……というわけで、1月下旬、前日の夜に思い立って横谷温泉旅館に予約を入れました。

地元ひとり旅は午後からのんびり

横谷温泉旅館に行くことを決めてから改めて気づいたんですが、地元旅はとにかく余裕があるんです。1泊2日の旅行を楽しもうと思うと、やっぱり出発は午前、できれば朝一に家を出たいという気持ちになりますが、この旅の当日、私が起きたのは昼過ぎ。

諏訪湖のほとりに住んでいると蓼科などの高原エリアはずいぶん遠くに感じたりもしますが、実際には自宅から車で1時間もかからない。ひとり旅は荷物もほとんどいらないので、昼過ぎに起きて身支度と荷造りをしても全然余裕でチェックイン時間に間に合います。

そんなことを思いながらのんびり車を走らせていくと、徐々に雪が。横谷渓谷にたどり着くころには周囲はすっかり雪景色になっていました。これは雪を見ながらの温泉に期待できるかも。

チェックインしたらまずは畳でダラダラ

たどり着いた横谷温泉旅館は、まさに渓谷のお宿。山に挟まれた川の目の前に建っています。家から1時間かかってないのに急に旅に来た気分が盛り上がります。

館内の窓からの景色。まさに渓谷の宿です。

チェックインを済ませ、さっそく部屋へ。お部屋はもちろん畳。温泉旅館といったらやっぱりこれでしょう。

ベッドはベッドで魅力がありますが、畳のうれしいところは広々とした部屋のどこで寝転がってダラダラしてもいいという点。風呂上がりにひとりだらっと過ごすのには、やっぱり畳の部屋が最高です。

畳の部屋を見ると温泉旅館に来たという気持ちが高まります。

急須とお茶のセットもテンションが上がるポイント。実はペットボトルのお茶を買ってきていましたが、旅情を盛り上げるためにお茶を入れました。

急須でお茶を入れること自体久しぶりでした。嬉しい。

雪景色の露天は永遠に入れる

今回の旅は「とにかくのんびり」がテーマなので、基本的に予定を入れず、たっぷり温泉を楽しむシフトです。一休みしたところで、夕食前にさっそく温泉へ向かいます。

大浴場は内湯と、その外に露天風呂が。内湯も気持ちいいですが、やっぱりテンションが上がるのは露天ですよね。少し内湯で温まったら露天へ向かいます。内湯からも見えていますが、浴場の目の前は渓谷。露天風呂はいくつか入ってきましたが、これほどダイナミックな景色の露天は初めてです。

わくわくしながらドアを開けると、やっぱり寒い! 何しろ冬の高原ですから、夕方以降は氷点下も当たり前です。ですが、その分お湯につかったときの気持ちよさは別格! 温かさが身体に染みこむよう……。

脱衣所からテンションが上がります。

こちらはチェックインの翌日撮影させてもらったものですが、見てください、この絶景!

しかもこの日は雪。景色はもちろんですが、温まった身体に冷たい雪が降りそそぐ感覚がまたたまらない……。
熱くなってきたら湯船を出て凜と冷えた空気で外気浴。ひとしきり身体を冷やしたらまた湯船へ。これ永遠に入っていられるのでは。

屋根のない露天風呂では雪が肩や頭に降り、それがまたひんやり気持ちいい……!

浴衣で食べる夕食よりうまいものはない

ひとり旅なので永遠に入っていても問題はないのですが、温泉を墓標にするわけにはいかないので1時間ほどでいったん上がることに。次の楽しみは夕食ですが、その前に満喫したい瞬間があります。

これです、これ。

浴衣。

パリッと整えられた浴衣に着替える瞬間は温泉旅館に泊まったときの醍醐味でしょう。ある意味、浴衣に着替えてからが温泉旅館の本当のスタート。ハワイでいったらレイです。いらっしゃいませ、渓谷の温泉へ。

浴衣の歓待を受けたあとは夕食です。若いころは白米の進むおかずとどんぶり飯が食事のすべてだと信じて疑わなかった僕も、40歳を目の前にしてようやく「おいしいものを少しずつ」の喜びにも目覚めました。品数の多いお品書きを見るだけで身体に喜びがにじみます。

自分で洗わなくていい食器が並ぶテーブルは日本三景のひとつにしていい絶景。

どれもおいしかったですが、個人的なお気に入りは有機無農薬栽培の蕎麦粉を石臼で自家製粉している名物の十割手打ち蕎麦。
田舎蕎麦系の十割蕎麦は蕎麦の風味が豊かな反面、つなぎがないためぼそっとした食感になりがちなんですが、ここのお蕎麦はのどごしもいい。これだけ食べに来たい……。

もう一度食べたいです、お蕎麦。

ほかにも豚肉の朴葉焼きなど品だくさん。

ちなみにこちらは天ぷらなのですが、右のものは何かわかりますか? 実はこれ、りんごの天ぷら。初めて食べましたが、シャリッとした食感と甘さがおいしかったです。

雪景色と温泉を独り占め!

夕飯を終えると旅館の時間も一段落と感じる人も多いでしょうが、個人的にテンションが上がるポイントはむしろ夕食後です。
夕食を終えて、部屋に入る瞬間……

これ、気持ちが盛り上がりませんか?

はい、これ。お布団。夕飯の間にさらりと準備されている布団を見る瞬間、上がりませんか?

今日はもう寝てもいい。でも寝ないという贅沢。今回は、貸し切り露天風呂を使えるプランなので、寝る前に貸し切り露天風呂を予約してあるんです。

布団で存分にダラダラしながら予約時間を待ち、いよいよ貸し切り露天風呂へ。鍵を開けて入ると……ここも絶景!!

この景色と湯船を独り占め……!

目の前に雪が降るのを見ながら景色と湯船を貸し切り。こういうお風呂って石油王がプライベートジェットで行くものだと思ってましたが、車で40分のところにあったとは。

ドンペリよりうまい飲み物があるのを知ってますか?

そして、今日のクライマックスは風呂上がり。湯上がりは牛乳などが定番ですが、温泉旅館ならこれです。

好きなんです、これ。

備え付け冷蔵庫のジュース。最近はなかなか出会えない瓶入りなのがテンションを上げてくれます。

栓抜きで開けて一気に喉に流し込むと、お風呂上がりの身体に染みこむよう……。

湯上がりにはこれ。ドンペリよりうまいオレンジジュース。

温泉旅館の夜として完璧な締めを満喫し、明日の朝に向けて少し早めに布団に入りました。

温泉旅館の早起きは100点

普段はチェックアウトギリギリまで寝ていることが多い私ですが、こと温泉旅館の場合は話が別。朝食からしっかり楽しみます。

ちなみに雪の翌日だったこの日は周囲も雪化粧。山側の部屋だとこんな景色が迎えてくれます。

ベランダからの景色も最高!

普段は朝ご飯を食べないんですが、温泉旅館では朝ご飯は絶対。「泊まった〜!」と実感できる瞬間です。

朝ご飯をゆっくりいただいて、一息ついたところで朝風呂へ。

夜の雪景色も最高でしたが、明るいなかで見る温泉と雪景色もたまりません。

チェックアウトしたくなくなる景色。

最高のロケーションです。

雪景色で目覚め、のんびり朝食を食べて、ゆっくり温泉。起きてから3時間ほどしか経ってないけど、もう今日は満点なのでは。大満足でチェックアウトしました。

翌日は絶景の氷瀑をのんびり楽しむ

チェックアウト後も、地元旅の楽しみは続きます。何しろ家まで1時間かからないので、2日目ものんびり周辺観光を楽しめるんです。

横谷温泉旅館のある横谷峡は、冬の時期氷瀑が見られることでも知られるスポット。特に屏風岩の氷瀑群は有名です。せっかくなので、チェックアウト後はこの氷瀑を見に行くことに。

遊歩道もこの景色。

横谷温泉旅館から屏風岩までは徒歩で20分ほど。一面の雪景色のなかを歩いていきます。

たどり着いた先には幅約50m、高さおよそ10mという巨大な氷瀑群が現れます。地元だけど、地元だからこそなかなか見る機会がなかったのですが、「これが氷瀑……!」と感激しました。

川向こうに見える氷瀑群。雪の中を歩いてきてよかった……!

近場だけど特別感たっぷりで、のんびりできる地元ひとり旅。遠出の旅行とはまた違う贅沢があると感じる旅でした。

ライター:小林

諏訪出身・在住のライター。普段はマンガを読んで暮らしています。最近のオススメマンガは『メダリスト』(つるまいかだ)。

SPOT INFORMATION

横谷温泉旅館

大正12年創業。信州蓼科の秘境、横谷渓谷の中にある一軒宿。
巨石に囲まれた露天風呂では、間近に迫る渓谷を眺めながら黄金色の自家源泉に浸ることができます。

四季折々に美しい横谷渓谷ですが、特に秋は信州随一の紅葉の名所として知られています。自然に囲まれながら存分に温泉が楽しめるお宿です。

住所
〒391-0301 長野県茅野市北山5513
電話番号
0266-67-2080
詳細ページ
https://www.yokoyaonsen.com/
       

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