諏訪湖周辺は桜の季節を過ぎると、今度はツツジの季節。岡谷には鶴峯公園というツツジの名所があり、今年もそろそろ開花の時期が近づいています。

ツツジの開花時期の鶴峯公園。さまざまな色のツツジが園内を彩ります。

ツツジの名所が生まれたきっかけは勘違い

30種類、3万株ものツツジが咲く鶴峯公園は、中部地方でも屈指のツツジの名所と呼ばれています。ですが、実はこの公園がツツジの名所になったのは偶然からだったって知っていましたか？

元々小学校があった場所が鶴峯公園となったのは昭和初期のこと。その後、製糸業で知られる片倉組から一帯の広い土地が当時の川岸村（現在の岡谷市川岸）に寄付された際、それを記念して公園にツツジが植えられることになりました。

このとき植えられる予定だったツツジは300株だったのですが、なんと購入先の勘違いで貨車3台分ものツツジが送られてきたんです。予定を大きく超える量に村は大騒ぎになりましたが、返品もできないということで送られてきたツツジは何日もかけて有志の手で植えられました。

やがて戦後になり、本格的に整備が進められ、鶴峯公園は全山を埋め尽くすほどのツツジが咲く公園になったのですが、その始まりは偶然の勘違いからだったというわけです。

つつじ祭りは感染対策をしながら開催

そんな鶴峯公園のツツジは今年も開花が近づいてきています。4月20日の時点ではまだつぼみの状態で、今後の気温によっても開花時期は変わりそうですが、5月初旬ごろの開花を見込んでいるそうです。

例年ツツジの開花時期に開催されている「鶴峯公園つつじ祭り」も現在のところ開催予定となっています。

今年は感染症対策のため、普段のような出店やイベントなどはありませんが、「つつじ祭り」という形で園内でツツジを楽しむことができます。開催は5月1日から10日までの予定で、期間中は近くの川岸スポーツ広場が有料の臨時駐車場になるので、車で足を運ぶ人はこちらを利用するといいでしょう。

過去のつつじ祭り開催時の様子。

なお、会場では消毒液の設置や、1日2回のトイレ清掃など対策を実施。また、マスク着用を喚起したり、感染の疑いがある人などに入園を控えるよう呼びかけるほか、園内での飲食禁止といった対策を行います。見に行く場合は注意事項を確認した上で、しっかり対策をして足を運びましょう。

また、新型コロナウイルスの感染状況などにより変更や中止となる可能性もあるので、見に行く際はサイトでの発表なども随時確認してください。

関連記事

諏訪の民話・伝説を巡る旅4
～岡谷市川岸・洩矢神vs建御名方神の戦いの場所を訪ねて～

☑️出雲からやってきた建御名方神が、諏訪の洩矢神と戦った場所へ ☑️天竜川を渡る昔の｢びったら橋｣ ☑️蚕糸王国岡谷の栄華を偲ぶ川岸地区 諏訪の民話・伝説を巡る旅、4回目は岡谷市川岸 … 続きを読む