公開シンポジウム「諏訪の神と仏教」
2022年10月13日
日本では、早くから各地の神社に神宮寺が、寺院には鎮守の社がしばしば 併設されてきました。神信仰(神道)と仏法(仏教)の融合、混淆は、日本では
「神仏習合」と呼ばれています。幕末・明治維新の時代、神仏分離が実施され、 諏訪においても、上社、下社の神宮寺の堂塔が破却されました。しかし、仏像は 周囲の寺院に移され、大切に守られてきました。本年秋、「諏訪神仏プロジェ クト」の企画により、かつての神宮寺の仏像が一斉に一般公開される運びと なりました。
この公開シンポジウムは、神仏の融合を研究している「神仏融合研究会」 と、「諏訪神仏プロジェクト」とが主催し、諏訪市および諏訪の大昔調査会の 共催を得て開催されるもので、諏訪の歴史と文化を、神道と仏教の特色と その融合を題材に、市民とともに考える催しになっています。入場無料です。 ふるってご参加ください。
◉開催日:令和4年10月16日(日)13時〜16時30分
◉会場:諏訪市文化センター(諏訪市湖岸通り5-12-18) *入場無料
◉主催:神仏融合研究会・諏訪神仏プロジェクト /共催:諏訪市、大昔調査会
◉プログラム
<神仏の融合と分離 ――神宮寺の歴史と諏訪―― > 吉田一彦(名古屋市立大学特任教授)
<中世諏訪社における神事と造営 ――鎌倉末期を中心に―― > 上島享(京都大学教授)
<諏訪神社「御玉会」の神仏習合思想> 原直正(諏訪神仏プロジェクト会長)
(休憩)
<中世神道における諏訪神> 伊藤聡(茨城大学教授)
<諏訪神仏プロジェクトと神宮寺の仏たち> 石埜三千穂(諏訪神仏プロジェクト企画局長)
<中国敦煌における地域の信仰と仏教> 荒見泰史(広島大学教授)
<諏訪の神仏分離とその資料(仮)> 渡辺匡一(信州大学教授)
(休憩)
<総合討論>
◉パネラー
<吉田一彦>
名古屋市立大学特任教授 神仏融合研究会研究代表者
日本古代の仏教、神仏融合、神宮寺の成立・展開を研究
主な編著・著書 『神仏融合の東アジア史』名古屋大学出版会、『『日本書紀』の呪縛』集英社新書
<上島享>
京都大学大学院文学研究科教授
日本中世の寺院、神社、神仏習合を研究
主な著書 『日本中世社会の形成と王権』名古屋大学出版会
<原直正>
神仏プロジェクト会長 スワニミズム会長
諏訪の歴史・信仰を研究
主な著書 『龍蛇神』人間社、『諏訪学』(共著、山本ひろ子編、国書刊行会)
<伊藤聡>
茨城大学人文社会科学部教授
中世神道、神仏習合を研究
主な著書 『中世天照大神信仰の研究』法蔵館、『神道とは何か――神と仏の日本史』中公新書
<石埜三千穂>
神仏プロジェクト企画局長 スワニミズム事務局長
ライターを経て、諏訪信仰、民俗学、考古学等の研究会「スワニミズム」を結成して研究
主な編集刊行誌 『スワニミズム』1~5号
<荒見泰史>
広島大学大学院人間社会科学研究科教授
敦煌文書、敦煌における諸宗教の複合、融合を研究
主な著書 『敦煌講唱文学写本研究』中華書局、『敦煌変文写本的研究』中華書局
<渡邉匡一>
信州大学人文学部教授 神仏プロジェクト顧問
寺社資料、日本の宗教文化、神仏習合を研究
主な編著 『続神道大系 習合神道』神道大系編纂会
【お申込み・お問い合せ】
氏名・連絡先・人数を明記のうえ、次のいずれかの方法でお申し込みください。(先着300名まで)
メール:(一般社団法人)大昔調査会 oomukashichousakai@gmail.com
電 話: 大昔調査会代表 髙見俊樹 090-8328-2544